二年目の「敬徳書院」雑感

 「敬徳書院」のサイトを公開したことを「店主のつぶやき」欄に投稿したのは、2018年8月21日のことである。今日は23日なので、あれから早2年が経過したことになる。1年目は、あっと言う間に過ぎたようにも思えなくもなかったが、2年目にはそれなりの苦労も感じるようになった。定年退職を機に、「敬徳書院」という名の自分出版社を立ち上げて、週に一度程の頻度でブログを書き始めたり、「裸木」と題したシリーズものの冊子を毎年作成し始めたことは、既に紹介済みである。こうした私の老後の道楽については、読者の方々はよくご存知であろう。

 『見果てぬ夢から』と題した「裸木」の第4号は、現在印刷・製本中であり、今月末には完成して自宅に届けられる予定である。この冊子にまつわるあれこれの話については、届いたところで改めて触れることにしたいが、ここでは、もう一つのブログについて雑感めいたものを書き記しておきたい。

 私は、1年を過ぎたところで以下のような文章を書いた。「こんなものをいったいどれだけの人が読むのか、皆目見当が付かなかった。他人の道楽に関心を寄せるような暇な人は、世の中には殆どいないはずだとも思っていたからである。私にしても他人にそれほどの関心を払っているわけではないのだから、他人が私の道楽に無関心であって何の不思議もない。当然のことである(笑)」。
 
 こうした感覚は今でも変わらない。正確に言い直せば、変わることのないようにしなければと、常々自分に言い聞かせている。年寄りの自慢話(それが長話となり、ついでに説教まで加わると最悪である-笑)ほど見苦しく、聞き苦しいものはないからである。そんなわけで、「店主のつぶやき」欄へのvisitorなど、家族や友人・知人、そして卒業したゼミ生ぐらいであろうから、せいぜいが2~300人止まりだろうと思っていたし、そう思い聞かせてもいた。

 だが1年目の8月21日のまでの新規のvisitor数は、案に相違して1,200人を優に超えた。何とも嬉しい誤算ではあった。しかも、こうした嬉しい誤算は2年目も続いた。2年目となる今年の8月21日までに、新規のvisitor数は合計3,000人を超えたからである。この1年間では1,800人ほどの数になる。1年目を上回るような嬉しい誤算である。素直に喜んではいるが、自慢話などをする気は毛頭ない。

 自分なりに立てた目標は、毎週ブログに投稿するというものだったが、これも途切れることなく続けることができた。大きく体調を崩すような事態に見舞われなかったからであろう。もしかしたら、老後の道楽に耽っていることが、健康の維持にも少しは役に立っているのかもしれない(笑)。投稿回数もこの1年間で60回を超えた。1年目には70回の投稿回数だったから、それよりも頻度は落としているが、それでもまだ週1回のペースを越えている。これからはもう少し頻度を落として、さらにゆったりとした気分でブログに向かった方がいいのかもしれない。

 勿論ほとんどの方は一回限りのvisitorなので、複数回に渡ってブログを読むreturning visitorと称するような人々は、400人にも満たない。だから、「店主のつぶやき」欄のファンが大勢いるなどというわけではない。当たり前である(笑)。いずれにしてもこの辺りがせいぜいであり、限度というものであろう。それで十分である。しかしそれにしても、先程紹介してきたような数字がたちどころに分かるというのが、凄いと言えば凄い。こうした数字の存在が、私の投稿意欲を支えているに違いなかろう(笑)。visitorの動向が何も分からなかったなら、果たして書き続けることができたかどうか…。

 この1年で変えたところが二つほどある。一つは、一回当たりの文章の量を400字詰の原稿用紙で5枚、2、000字程度に抑えたことである。以前は4,000字ぐらい書くこともよくあったから、それと較べると大分短くなった。スマホで読むには長すぎるのではないかとのアドバイスがあったからである。長話には警戒を怠らないようにしていたつもりだが、文章の方はそれが弱かったのかもしれない。延々とした「長話」(ながばなし)とともに、だらだらとした「長文」(ながぶみ)にも注意しなければなるまい(笑)。

 分量を少なくしたので、書く方も大分気が楽になったが、読む方も同様だろう(笑)。その点ではよかったのであるが、専修大学の社会科学研究所が主催する調査旅行に連れて行ってもらったりすると、400字で40~50枚の原稿を書くことになる。そのため、ブログに投稿するとなると大分長い連載となってしまう。投稿している方も飽きてしまうぐらいだから、読む方は飽き飽きしてしまったことだろう(笑)。コロナ禍で、このところ旅から遠ざかっているので、今はそんな心配もないのではあるが…。

 もう一つ変えたのは、投稿に写真を入れ始めたことである。創刊号には写真を4葉入れさせてもらったが、これは例外で、後の冊子に写真はない。入れるつもりはないからである。だが、冊子は150~200部刷る程度なので、ブログを見る人のほとんどは冊子を手にすることはない。パソコンやスマホで読んでいるのである。だとすれば、ここに写真を取り入れるのもありかと考え、積極的に使い始めた。

 もっとも、こうした知恵さえ自分で思い付いたわけではなく、これもまた周りのアドバイスに従っただけのことではあったが…。写真はなかなか好評だったので、私も嬉しかった。旅行記はもちろんだが、ちょっとした散策ではあっても、文字だけではなく写真があった方が格段に印象は深くなる。その結果、文章までもが立派になったかのように見えたりする(勿論錯覚であるー笑)。そんなわけで、最近は外に出掛ける時にはカメラが必需品となった。安物のデジカメなのだが、これもパソコンやスマホと並んで、「大人のおもちゃ」になった(笑)。現代における年寄りの「三種の神器」とでも言うべきか。

 これからも、焦らず、慌てず、諦めずに、ブログへの投稿を続けていきたいと願っている。そうできれば嬉しいのだが、果たしてどうなることやら。神のみぞ知ることである。こう書いて話を締め括ろうと思ったが、付け加えるべきことを一つ忘れていた。このブログの閲覧者が増えたこともあって、たまにホームページから私宛てにメールが届くようになった。感想や意見などが書かれていたり、冊子の注文だったりする。単細胞の私は、そうした方々が皆心優しい人物のように思えてしまうのである(笑)。お目出度いにも程があるということか。もしかしたら、コロナと猛暑で頭がいかれたのかもしれない。

 載せた写真は、旧労働科学研究所のすぐ側にある菅生神社で撮ったもの。これで字数は2,794字となる。